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高機能性塗料コラム

 

 第19回、文字が金だと高級に見えますよね? 

 

投稿日:2019/9/17 

  

 こんにちは。「こんな塗料できないの?」に私たちが答えます。

高機能性塗料設計技術ソリューションパートナーの迫田(さこだ)です。

 

今回から2回に分けて、私たちの生活に彩りと華やかさをあたえている熱転写箔と、

熱転写箔の表面保護のために塗装されるコーティング剤について解説いたします。

 

 さて、熱転写箔と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。

例えば、ご家庭で服や鞄、帽子にアイロンを用いて、ロゴやキャラクターなどの

シールを接着することがあると思いますが、これらも熱転写のシートです。

工業用で使用されている熱転写箔は、多色印刷された加飾フィルムであり、

加熱、加圧によって、紙・布・プラスチック・金属などの被写体に加飾層が

転写されることで意匠を付与しています。

ノートやペンなどの文房具、食器などの日用品、玩具、化粧品容器、

自動車内装部品など身の回りの様々な製品に使用されています。

 

被写体に直接印刷する方式と比較すると、あらかじめ印刷された熱転写箔を使用することで、

多色の絵柄でも一度の転写工程で済むため、印刷ミスによる不良率の低減に効果があります。

 ここで、熱転写箔の一般的な構成を以下、図2に示します。

熱転写箔は、耐熱性のフィルムをベースフィルムとして使用して、熱転写時に剥離するための離型層、

印刷を守るための表面保護コート層、印刷層、蒸着層及び被写体に接着するための接着層が

順に積層されたものです。この印刷層や金属層によって絵柄やデザインが決まり、

表面保護コート層によって転写後に耐温水性や耐薬品性などの機能を付与できます。

 転写箔にデザイン性を与える印刷層や金属層を含めた装飾層には、多色印刷やアルミを代表とする

蒸着だけでなく、金属素材の質感を出すヘアライン加工を施したものや、レインボー発色のホログラム、

可視光を透過することができるハーフ蒸着など、様々な種類の装飾が施されています。

転写された装飾層がそのまま外観に反映されるため、製品価値を向上する層として、

より美しく、より個性的なものが増えています。

 熱転写箔の転写方法はいくつかありますが、被写体の形状によって最適なものが選択されています。

平面部の転写に適したアップダウン式や、円筒物や立体成形物への転写も可能なロール転写式があり、

様々な形状への加飾転写が可能です。工程としては1工程のみで、加熱した金属やシリコンロールにより

ベースフィルム上から熱と圧力を加えることによって、積層された接着層が軟化し被写体に転写します。

熱転写フィルムの使用方法でもデザインは異なり、転写箔の全面を転写させるベタ転写と呼ばれる方法や、

柄やパターンの一部だけを転写させる柄・パターン転写と呼ばれるものがあり、

用途と製品全体のデザインによって使い分けられています。

 転写・剥離後は表面保護コート層が最外層になることから、最終製品の用途に合わせた、

いろいろな機能を持つ表面保護層が必要となります。 

例えば、耐温水性の機能を持った表面保護層であれば食器洗い乾燥機に使用できる日用品など、

また、耐薬品性を持った表面保護層であれば化粧品ボトルに使用できるなど、

役割に応じた表面保護層が選択されています。

 

 今回は熱転写箔の用途や機能について解説いたしました。

次回は表面保護コート層に用いる熱転写箔用コーティング剤について、詳しく解説していきます。

 

次回もお楽しみに。

 

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