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高機能性塗料コラム

 第35回、日本で虹は7色ですが・・・

投稿日:2021/1/25

 

 こんにちは。「こんな塗料できないの?」に私たちが答えます。

高機能性塗料設計技術ソリューションパートナーの松田です。

私からは、塗料(塗膜)への「色」という加飾機能(付加価値)を与えるための

重要技術である「調色」についてお話ししたいと思います。

今回は、調色の話に入る前に「色」に関するお話しをさせていただきます。

 

◇色彩と日本人1)

 日本で最初に生まれた色彩を表す言葉は赤、白、青、黒の4色で、

赤はご来光などの「あかし(明るい)」、

白は、景色がはっきり顕著になる「顕(しる)し」、

青は薄暗がりの「淡し」、黒は「暗し」と同じ語源から生まれたそうです。

農業の共同生活の中で使われていたと考えられており、縄文時代から弥生時代の間だと推察されています。

このことより、日本人は、太古より感性で色の表現がされていたことが判ります。

 

また、日本では昔、色によって身分の階級を表していたことをご存じでしょうか?

中学生時代、習ったような記憶が・・・

そこで、おさらいを兼ねまして~

 飛鳥時代(593~710年)になると、植物、鉱物から色を抽出し、

染料や顔料として使用する技術が中国から伝わり、主に服飾用の色材として普及しました。

603年に制定された朝廷内における「冠位十二階」の色の序列(図1)では、

濃紫が最高位で、当時の技術で染めにくい色ほど高い身分になっていました。

当時から、日本人は色に対する価値を見出していたことが分かります。

 この様な色に対する感じ方は、国や地域で大きく異なることをご存知でしょうか?

例えば図2のように、日本で虹といえば、赤・橙・黄・緑・青・藍・紫の7色ですが、

アメリカやイギリスなどでは一般的に6色と言われており、藍色を区別していません。

またドイツやフランスではさらに紫も区別せず5色となり、南アジアのバイガ族、

アフリカのバサ族などは赤と黒のみ(または明・暗など)で2色となっています。

実際に見えている虹の色は同じなのですが、国・文化の違い・その色を表現する言葉があるか、

ないかでも虹の色数が大きく変わってきます。


 虹は連続して変化した色の帯なので、はっきりとした色の境目があるわけではありませんが、

四季折々で変化する豊かな自然に恵まれて、微妙な違いを感じ取ることのできる日本人の感性が、

「藍色」を見分ける能力と、色を表現する言葉を持つことに繋がっているのではないかと感じます。

  

◇色の見え方

 みなさんは、色ってどのようにして見えているかご存知ですか?

ここでは、色の見え方についてお話しさせていただきます。

 

色が見えるのは、「物体にあたって反射した光を人間の眼が感じる」ということです。

図3に示すよう、赤いリンゴを例に説明します。図を見れば、誰でも赤いリンゴに気付けます。

しかし、目を閉じたり、部屋が真っ暗だったりすれば、赤いりんごを認識することが出来ません。

赤いリンゴを認めるためには、光とりんごとそれを見る人間の眼の3つの条件が揃う必要があります。

光と物体と人間の眼のうち、この中のひとつが欠けても、物を見ることが出来ません。

これを視覚現象の3要素と呼んでいます。

 

まずは光と色の関係を説明します。光は電磁波の一種で、人間が見ることのできる光を可視光線といいます。

図4に示すように、可視光線は、おおよそ青紫として感じる380ナノメートル~

赤として感じる780ナノメートルの波長範囲の光のことで、波長の違いが色の違いとして

人間の眼に認識されるため、色を見るためには、光が必須なのです。2)

ここで、われわれが一般的に目にしている太陽光や蛍光灯などの光が、

さまざまな波長(色)の光の混合光であることは、

虹現象やプリズムの実験などで習ったことがあるかと思います。

この混合光が赤いリンゴにあたった時、リンゴの表面で波長の短い緑~青紫の光は吸収されて、

波長の長い赤い光は反射されます。この赤い反射光が人間の眼に入るため、リンゴを赤く感じるのです。

このように物体に反射した光の波長分布の違いを、

われわれは刺激パターンとして眼で感じ取り、物体の色を認識しているのです。

 また、同じ物体でも光源が変わると違う色に見えたり、表面の平滑状態が変わると色の濃さが

違って見えたりするのも、物体から反射して目に入る光の波長分布が変化するためで、

これも色が変わって見える要因となります。

 

 次に、我々の眼が光の波長分布の違いを色として認識する仕組みについて説明します。

図5に示すように、我々の眼の網膜の奥には光を感じる視細胞があって、

視細胞には明暗を識別する桿体細胞と色を識別する錐体細胞があります。

錐体には赤錐体・緑錐体・青錐体と呼ばれる、それぞれ約560nm・約530nm・約430nmを中心とする

波長範囲の光を感じることのできる3種類の細胞があり、

脳はこの3種類の錐体細胞が受け取った刺激の割合で色を判断しています。

つまり、私たちは赤(R)・緑(G)・青(B)の光を主に感じる3つのセンサーで色を見ているのです。 



 ここまで、今回は「色」に関するお話しとして、「色彩と日本人」・「色の見え方」について

お話しさせていただきました。次回は、いよいよ塗料(塗膜)に「色」という加飾機能(付加価値)を与えるための

「調色」技術について、当社主要製品であるカラートップコートを例にお話させていただきます。

 

<参考文献>

1)中江克己:“歴史にみる「日本の色」”、PHP研究所(2007)

2)やさしい塗料読本シリーズ“④やさしい塗料読本《色彩 色いろいろ編》”、株式会社カンペ・アイ・エス・エス(1995.改定第3刷)

3)“視覚が生じる仕組み 色が見える仕組み(4)”「光と色と」ホームページ(参照2021/1/18)

4)“視覚が生じる仕組み 色が見える仕組み(3)”「光と色と」ホームページ(参照2021/1/18)

 

その他・・・

本コラムでは、ご紹介いたしませんでしたが、当社が加盟している関東の塗料メーカーお仲間の商工組合である

関東塗料工業組合のホームページの情報ライブラリーでは、以下のような「色」や「色材」に関するコラムが掲載されています。

(参照2021/1/24)

タイトルに興味をもたれた方は、是非 覗いてみてください。

 

“雪と白顔料”

“二酸化チタンの光散乱について”

“フェルメールの青”

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“アジサイが青くなる理由”

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